【東京・札幌】高品質なサービスを適正料金で提供する税理士法人
BPS税理士法人
0120-973-980

新型コロナウイルスの影響による給付金、協力金、特別定額給付金等の課税関係について

新型コロナウイルスの影響による給付金、協力金、特別定額給付金等の課税関係

新型コロナウイルス感染症の影響により、国や地方自治体が様々な名目で金銭の給付を始めました。

「持続化給付金」「東京都感染拡大防止協力金」「神奈川県感染拡大防止協力金」「千葉県中小企業再建支援金」「埼玉県中小企業・個人事業主支援金」「雇用調整助成金」「小学校休業等対応支援金」「特別定額給付金」などなど。

これらに共通するのは、返還を要しないということですが、その内容は、支給対象としては、法人に対するものも個人に対するものもあり、また、給付金・支援金などの名称に税務上の取り扱いによる使い分けがなされているというわけでもありませんので課税関係にはそれぞれ注意が必要となります。

まずは個人における課税非課税の判定ですが、所得税の計算における非課税については、所得税法上の規定によるもの(遺族年金、給与所得者の通勤手当等)、租税特別措置法によるもの(NISA等)、その他の法律の規定によるもの(児童手当、雇用保険の失業等給付、生活保護法による保護金品等)等様々な形態があります。

そこで今回の住民基本台帳に記録されている者1人につき一律10万円が支給される「特別定額給付金」ですが、これは、「子育て世帯への臨時特別給付金」と同様に新型コロナウイルス感染症等の影響に対応するための国税関係法律の臨時特例に関する法律を根拠として非課税(所得税・住民税共)とされています。

一方で、国が売上高の激減する事業者へ支給する「持続化給付金」、各自治体が独自に施設や業務の休業、売上の減少などを根拠として支給する協力金や支援金、国が従業員の雇用維持を支援するために支給する「雇用調整助成金」、国が小学校の休校等により休まざるを得ない保護者を有給休暇にするために事業者に支給する「小学校休業等対応支援金」については、いずれも法人あるいは個人事業主である事業者に対する支給であり、その支給根拠が、売上の激減や休業している間の家賃・給料補助といった業務上の取引に関連して支給されるものであり、個人事業主であれば事業所得における事業に付随して得られる収入として、法人であれば、雑収入などの益金とする必要があります。

ただ、収入あるいは益金とされるといっても、一般にコロナ禍における損害は甚大であり、収入よりも経費超過となっていることがほとんどであるため、給付金等が直接的に課税されるといったイメージにはならないと考えられます。

別に、法人税法においては、法人が、固定資産の取得又は改良に充てるため国又は地方公共団体の補助金、交付金、助成金又は給付金の交付を受け、その国庫補助金等でその交付目的に適合した固定資産の取得等をした場合には、その固定資産の取得に充てた国庫補助金等の額に相当する補助金は、取得する固定資産の金額の範囲内で圧縮記帳をすることができるとされています。

これは、法人が交付を受ける国庫補助金等は、受贈益として各事業年度の課税所得の計算上益金の額に算入されますが、それに対して課税すると、交付を受けた法人においてその税金分だけ固定資産の取得等が困難となり、国庫補助金等の交付の目的が減殺されることになるためです。

また、国や地方公共団体からの補助金であっても特定の経費支出に充てるための補助金や特定の収益(又は利益)の減少を補てんするための補助金などは、ここでいう国庫補助金等には該当せず圧縮記帳が認められていないことからも法人において今回の給付金等は益金にすべきであることをご理解いただけるものと思います。

また、消費税法上は、これらの給付金等は対価を得て行われる資産の譲渡等には該当しないため、不課税とされます。

つまり、消費税を認識する必要はなく、課税事業者・免税事業者の判定における、課税売上高の計算上では対象外となり、課税売上割合の計算にも影響を与えないこととなります。

ただ、個人においては、受給した方のほとんどについて確定申告義務が生じることから来年の申告時に確定申告を失念しないこと、また、給付金等の入金が事業用口座に限られていないことから、確定申告をする際には事業所得からモレがないようにすること等の注意が必要です。(特に再来年以降は持続化給付金のモレが予想される事業者に対する税務調査が予想されます。)